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TEA BREAK-0270

志木のセガフレード・ザネッティでカフェラテ。

森友学園問題は、たくさんの嘘の背後に様々な真実の片鱗が垣間見えたという意味で、かつてないようなスパイスの効いたアドリブ満載の(アングラならぬオーバーグラウンドでなされた)三文芝居であったとも言える。 

自分が見た所で、最初にこぼれた真実は相も変わらぬマスコミの腰抜けぶりだ。朝日新聞がこの問題を最初に報じてから、約1週間から10日程の間、他のメディアはこの問題を意図的に無視して(国会で共産党民主党か追求を始めるまで)まるで後追い報道をしようとしなかった。これこそ、マスコミによる政権への「忖度」以外の何物でも無いと思うのだが、そうした腰抜けぶりは、何も今に始まったことではないし、今のマスコミの中に本当に骨のある者はいない(か、もしくは排除されている)から、いつもの落胆が繰り返されただけであった。

さらに、近畿財務局、大阪航空局大阪府などの役人たちによる実質的な学園への利益供与の問題が事実上、隠蔽されたままであり、そこに国会議員たちやメディア、検察、会計検査院などの追求の手が及ばず、実質的に放置されているように見えることだ。役人たるもの、現在の職や将来の退職金を失いかねないような証言など絶対にしない。彼らにとって、証拠の隠滅を巧妙に行うことなど朝飯前だし、様々な法律の「抜け道」を知り尽くしている連中だから、容易に尻尾を出すことはないだろう。唯一、彼らが事態を甘く見た結果、こぼれてしまった真実が、財務省の佐川宣寿理財局長から「10日ばかり姿を隠していてくれ」と頼まれたという籠池氏の証言だ。この問題を追求するメディアがほぼ皆無なのは、メディア自身が一連の役人たちを本気で告発する気がないからに他ならない。

そして、国会議員たちは、与野党問わず、ほぼその全てが真実を明るみに出すことではなく、対立政党の攻撃を行うこと、それにより国民の支持を自分たちの政党の方に引き寄せることを目的としたパフォーマンスに終始しているようにしか見えないことも、今回こぼれた真実の一つだ。これは、東京都の豊洲市場問題でも同じ。小池知事は、そもそも本気で真実を追求しようなどとは考えていない。対立政党の故意・過失や問題点を最も効果的な形で明るみに出すことによって次の都議会選挙で票を得ることのみを目的として、石原元知事や関係者たちを追求している姿を見せているに過ぎない。

最後にこぼれた真実が、保守・愛国思想を唱える者たちが、一方で国庫の上前をはねるような行為を平気で実践することが出来ることに現れた欺瞞と思想そのものの脆弱性だ。こうしたことは、かつて戦争中の一部の上層軍人たちの無軌道な傍若無人ぶり、国を破滅に導いた愚行の数々にも現れていた訳だが、所詮、思想は一部の者が権力を握り、思うように社会や制度を動かすための手段にされてしまう面が強く、崇高な理念と見えたものが、気がつくとその根本から腐っていたりするのは、良くあることだ。組織も理念も、創設され、唱えられてから30年もすればそのほとんどが腐ってしまう。腐った者同士が、敵対する組織や理念を攻撃するために発せられる言葉の中に、真実などあるはずがない。