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騒動師たち

沖縄では普天間基地辺野古移設反対派の県知事が当選したくらいだから、全体としてはそれが民意なんだろうと思っていた。当然ながら辺野古地区で行われているという反対運動も沖縄の辺野古の人々を筆頭に一般市民がやっているのだろうと思っていた。ところがそうでもないらしい。

1月に「ニュース女子」というテレビ番組が「のりこえねっとという団体が運動をてこ入れしている」趣旨の報道を行い、これに対して「のりこえねっと」が内容に虚偽があるとしてBPOに審査請求する騒ぎになった。ここで「のりこえねっと」とは「ヘイトスピーチレイシズムを乗り越える国際ネットワーク」で在日外国人を中心に在日差別を正す活動を中心に活動しているらしい。この任意団体が交通費などを援助して沖縄での反基地運動をてこ入れしていて、その代表が「自分は資金を集める、若者は行って死ね、老人は警察に捕まえられて刑務所を一杯にしろ」という趣旨の演説をやってyoutubeにあげていた。

それでyoutubeで様々な動画を見ると、反対運動はかなり攻撃的で必ずしも地元の人々と連帯しているわけではなく、なぜか反対派が吉本新喜劇ばりの関西弁で怒鳴っているものが目に付いた。理屈上、関西弁の沖縄県人がいても不思議はないが、反対派の言動があまり平和的でないこともあって違和感を感じる風景だと感じた。さらに反対運動に朝鮮語や中国語のプラカードも散見されるなど、本当に沖縄の人々が運動しているのかどうかわからない感じになっている。沖縄の米軍基地は日本、沖縄とアメリカの問題であって、他国籍人があれこれ口を出す問題ではない。むしろ沖縄の問題にかこつけて別の目的で騒いでいるのではないかと疑わざるをえない感じだ。

そういうのを見ているうちに、1969年に野坂昭如が発表した「騒動師たち」を思い出した。「騒動師たち」は大阪釜ヶ崎の「あんこ」グループが終戦直後の混乱した時代への回帰を目指してあちこちで騒動を扇動する話で、最後は1968年の東大闘争を裏で操る。ここで「あんこ」とは日雇い労働者のことだ。主人公の「ケバラ」は「チェ・ゲバラ」のモジリで腹部に毛が生えていることからそう呼ばれる。政治的、宗教的な背景はなく、ひたすら終戦直後の混沌とした社会へのノスタルジーを追い求めて騒動を起こす。

沖縄の反対運動動画を見ていると、一部の人間がケバラ一味ではないかと思われてしょうがない。沖縄県人が反対派を非難する穏便なスピーチを行っている動画を見ていると、反対派のおじさん達の顔はせせら笑っているかに見える。真摯に反対運動しているというよりは、運動のための運動をしているかに感じる。真の意図はわからない。

おそらく問題なのはマスコミで、新聞放送はこういう実体を解明して報道せず、ケバラ一味の肩を持っているようだ。現場で生活している人達はたまるまい。ケバラ一味はいわば騒動のプロで騒動を大きくするためには違法行為でもなんでもやる。そういう勢力が沖縄基地問題に介入しているとすれば、それは良いことにはならないだろうと考える。